W杯のGK川島永嗣への異常バッシングに専門家が警鐘
「GKやる子供消えます」 川島永嗣へのW杯異常バッシング、専門家警鐘
7/8(日) 16:37配信
ロシアW杯に全4戦フル出場のGK川島永嗣(2018年6月撮影)
サッカーのロシア・ワールドカップ(W杯)でベスト16に進出し、列島を熱狂させた日本代表メンバーの中で、GK川島永嗣は批判にさらされ続けた。「ミス多すぎ」「川島出すな」。インターネット上ではそんな声が絶えずあがった。
こうした論調に警鐘を鳴らすのが、ツイッターやブログでGK情報の発信を続ける元U-20ホンジュラス代表GKコーチ・山野陽嗣氏だ。W杯での川島のプレーと、ネットの論調について何を思うのか。J-CASTニュースは山野氏に話を聞いた。
■完全なミスは「セネガル戦の1失点目だけ」
川島はロシアW杯全4試合にフル出場し、失点は7。とりわけ批判された失点シーンが3つあった。グループリーグ(GL)第1戦・コロンビア戦の1点、第2戦・セネガル戦の1点目、決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦の1点目だ。
だが山野氏は、「川島の完全なミスと言っていいのは、セネガル戦の1点目だけだと考えています」と指摘する。
セネガルのDFユスフ・サバリが、日本側から見てペナルティエリア内右から打ったシュートを、川島がパンチング。だが中途半端になり、正面に詰めていたFWサディオ・マネの足に当たってゴールネットを揺らした。
山野氏は「明らかに川島のミスです。批判されて仕方のないプレーです」とした上で、「ただ、何がミスだったのかを冷静に考える必要があります」と話す。
「『キャッチしたら良かった』という論調もありますが、確実にキャッチできる状況だったかといえば、私はそうは思いません。目の前にマネが詰めていたからです。マネが足を出してきてボールのコースを変える可能性など、様々なことが頭をよぎる状況です。意図的に一度足下に落としてからキャッチするという方法もありますが高さ的に難しいし、あるいは少しでもファンブルすれば、マネに仕留められてしまうでしょう。
こうした状況を考慮すると、まずボールをゴールから遠ざけるために、キャッチングでなくパンチングを選んだ判断は理解できるのです。しかしボールの中心に当てられず、目の前に落としてしまった。実際のパンチングは擁護できません」
あと2つの失点はどう捉えているか。1つはコロンビア戦、日本側から見て正面やや左の位置から、MFフアン・キンテーロに直接FKを突き刺された1点だ。グラウンダーのシュートはジャンプした壁4枚の足下をすり抜けた。川島は横っ飛びしてキャッチしたが、ゴールラインの内側。ネット上では激しく揶揄された。山野氏は言う。
「難しいシュートでした。壁の下を通すFKは、世界トップクラスのGKでも1歩も動けない場合が少なくありません。『ラインの前で取れよ』と言われましたが、選手のおかれた状況を考慮していないと思います」
「ミーティングで壁は高く跳ばなくていいと言っていたが、みんなハイジャンプした」と、試合後にDF昌子源が明かしている。山野氏は続ける。
「抜かれないと思っていた壁の下にシュートが来た。それにあのコースのシュートは、壁でGKからは見えません。実際、川島はシュートが壁を抜けてから反応しました。セーブするのは困難でしょう。しかし、諦めずに食らいつきました。もしかしたら、反応しなかった方が、あるいは全く手にボールを当てられなかった方が、バッシングも少なかったかもしれません。諦めずに最後まで食らいついたから、逆に批判されるというのは、非常に酷です」
もう1つはベルギー戦の1点目。川島が、ゴール前のハイボールをFWロメル・ルカクと競り合い、パンチングしたが、十分遠くに飛ばせなかった。こぼれ球もクリアできず、日本のペナルティエリア右サイドにいたDFヤン・フェルトンゲンのヘディングが、放物線を描いて川島の頭上を越え、ファーサイド(ボールから遠い方向)のゴールネットに吸い込まれた。比較的緩やかなボールだったこともあり、止められたのではないかと批判を浴びた。
ここでの川島のプレーは2か所ある。ルカクと競ったパンチングと、フェルトンゲンのヘディングへの対応だ。山野氏は順に振り返る。
「世界最高峰のフィジカルを備えるルカク(編注:190センチ・94キロ。川島は185センチ・80キロ)と競り合ったことを考えると、あのパンチングはペナルティエリア外に出すのは不可能な状況で、それでも先に触ってサイドに弾いています。触れもしないとか、目の前に弾いたのであれば『ミス』と言えますが、そうではありませんでした。
そしてフェルトンゲンのヘディングの時、川島はニアポスト付近(ボールに近い側)を守っています。危険なニアを切るのはセオリー通りです。ニアのスペースを埋めるフィールド選手もいませんでした。
『あの状況ではニアに来ない。最初からファーへの折り返しに備えるべきだった』と言う人もいます。ですが、『来ない』と言える根拠が判然としません。予想の難しいゴールでもありました(編注:距離は18.6メートル。ヘディング弾としてW杯史上最長)。ですから、失点はしましたが、防ぐのは困難なゴールであり、川島のポジショニングや対応がそこまで批判されるものとは思えません」
ネット上の川島への批判は「感情的に叩き過ぎではないか思いました」とし、「どのプレーがどういうミスなのか、根拠を示し、建設的な議論をすべきです」と主張する。
山野氏は「強豪国のGKを美化しすぎではないか」との懸念も示した。
「世界のGKは確かにレベルが高いです。しかし今大会は『あれ?』というプレーも多い。スペインのダビド・デヘアは、枠内シュート12本(PK戦含む)のうち1本しか止められなかったといいます。ポルトガル戦でFWクリスティアーノ・ロナウドの正面のシュートを後逸して失点するミスも犯していますが、デヘアのミスはなぜか『シュートが良かったからミスじゃない』と日本では擁護されています。
ポルトガルのGKルイ・パトリシオは、ウルグアイ戦(2-1)でFWエディンソン・カバーニがペナルティエリア内の斜め45度から決めた時、ファーサイドを大きく空けてしまい、そこを突かれました。しかし日本では、『カバーニのシュートが上手かった』とは言われても、パトリシオのポジショニングがどうだったかはあまり語られません。名前で選手の評価を変えるのではなく、他国のGKも同じ姿勢で評価するべきです」
W杯で見えた「最大の問題点」は、「川島批判が高じて、良いプレーまで叩く風潮ができたこと」だという。
象徴はポーランド戦の前半32分、日本の左サイドからDFバルトシュ・ベレシンスキが上げたクロスに対し、FWカミル・グロシツキがペナルティエリア内の中央で放ったヘディングシュートを、川島がラインギリギリでセーブした場面だ。だが、ネット上で「ポジショニングがズレていた。何でもないシュートをスーパーセーブに見せているだけ」という批判もあったとして、山野氏は言う。
「ベレシンスキはクロスだけでなく、直接シュートもあれば、ニアサイドに走り込んでいたFWロベルト・レバンドフスキにスルーパスを出すなどの選択肢もありました。
川島は、一番危険なニアへの直接シュートとスペースへのパスに備えてポジションを取りました。するとクロスをダイレクトで上げられたので、次の対応として素早くステップを踏み、今度は中央で待つグロシツキのシュートに備えました。その一連の流れがあって、あの窮地を切り抜けたのです。紛れもないスーパーセーブですよ。
称賛されるべきなのに、価値を落とすような言動がされました。一度『川島はダメだ』という空気ができると、全てのプレーが否定されるようになっていったと感じます」
「ポジショニング」という言葉が今大会、ほとんど批判材料としてしか使われなかった点も憂慮した。
ベルギー戦の後半31分。MFナセル・シャドリがゴール前で打ったヘディングシュートを、川島は横っ飛びでセーブした。すぐに体勢を整えた。サイドへのこぼれ球からクロスを上げられると、素早く移動。中央のルカクが正面高めに打ったヘディングシュートをのけ反りながらセーブし、ピンチを免れた。
このプレーへの論調について山野氏は、「『正面だから(止められて当たり前)』と言うだけで、『ポジショニングが良かったおかげ』という評価はほとんど見られませんでした」と嘆いている。
川島への批判と同時に見られたのが、「控えの東口順昭や中村航輔だったらもっと上に行けた。チャンスを与えるべきだった」という声だった。これに対する山野氏の考えは「チャンスは与えられてきた。しかしモノにできなかった」というものだ。
「西野朗監督もバヒド・ハリルホジッチ監督も、これまでに2人をテストしてきました。しかし、川島から正GKを奪取できるだけのパフォーマンスは見せられませんでした。だからW杯で起用しなかった。代表は勝利のために今ある力を発揮する場であり、育成の場ではありません」
ロシアW杯出場決定後、東口はハイチ戦(3-3)、中国戦(2-1)、中村は北朝鮮戦(1-0)、韓国戦(1-4)、マリ戦(1-1)に出場。W杯直前のパラグアイ戦(4-2)には、前後半45分ずつ出場機会を得ている。
2人に限らない。川島が所属クラブを失った時期(15年6~12月)以降、代表のゴールを長く守ってきたのは西川周作だった。だが川島は、16年8月に現在所属のFCメス(フランス・リーグアン)に移籍すると、第3GKから正GKまで上り詰めた。代表でも再びチャンスが与えられると、これをモノにし、正GKに返り咲いた。
「川島を叩く前に、川島を超えるGKが日本で出てこないといけません。『(ドイツの)ノイアーや(ベルギーの)クルトワだったら止めていたのに…』などと無い物ねだりをしても意味がありません。日本での人材発掘とレベルアップが必要なのに、それに反するような形で叩いてばかりの風潮には危機感を抱きます」
【J-CASTニュース記事】
参照元/続きはこちら→:ヤフーニュース
URL:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180708-00000007-jct-ent
サッカーだけじゃない。
一つ発生した流れに乗り遅れまいと、素人がよく知りもせず、他人の受け売りの言葉で批判に便乗する。
そういう自分一人では何もできない、便乗屋だらけになっているから、袋叩きのような構図がすぐに出来上がってしまう。
学校や職場で起こるような、イジメやパワハラ、セクハラの問題については、過敏すぎるほど反応するのに、ネット上で同じことが起こっていても、反対するどころか、便乗して叩く方にまわる人ばかり。
この風潮は将来的にどんどんひどくなっていくでしょうね。
それにプラス言語も出来て指示もしなきゃいけないので、他のポジションの選手が海外に行くよりハードル高いよね。
川島は若い時から海外行ってレギュラーを掴み取ってきたのは間違いなく総合的な能力が高かったということ。
この大会の川島は残念なプレーが目立ってたけど、人格を否定するような叩き方はおかしいと思う。
批判と侮辱は違うから。
やりたい子なんかいない
体が大きくてスタミナのない子がGKさせられる
それまでは兄貴とか守護神とかもてはやし、少しミスすると異常なほどの追求。
3戦目ではまたスーパーセーブしたらもてはやし、最終戦ではまた異常なほどのけなし。
しかも上手くなってもポジションは1つだから出れない時も多い。
育てるのは難しいよね。
キーパーやったことない奴にキーパーの事なんかわかるはずがない。
煽るマスコミが悪いと思うんだけどな。
川口選手、楢崎選手がいた時代が長かったので仕方ないかもしれません。
川島だけの話ではなくね。
サッカーの中でもかなり特異なポジションだと思う
単純だけどアニメの影響は大きいと思う。
悪い事もたくさん言われるだろうけど、やっぱり経験値からか今は川島選手しかいなかったんじゃないかと…
ゴールを守るのが仕事だけど、失敗する事もあるし、本気で戦ってた訳だから悔しい思いはあるけど今はストレートにお疲れ様でした!と言ってあげたらいいと思う。
良いGKがどんどん育って欲しいね
大体シュートを止められたら儲けものと考えるくらいがちょうど良い。
学校とかでもキーパー候補生の身長が高けりゃバスケに行っちゃうし、
人材不足だよね。
叩かれる職にワザワザ就きたがる若者は少ない。
かたや日本人は無難なパスサッカーに逃げ、FWやGKと言った責任あるポジションを嫌います。国民性もあるから仕方ない一方、こういうポジションがカッコ良いんだ、というイメージ作りをしていくことも重要だと思います。
そもそもGKやった事ない奴に批判されても屁でもない
って言うメンタルじゃないとGK務まらないから本人は気にしてないと思うよう。
本田を叩いたり持ち上げたり…ほんと日本人は流されやすいなと思う。
プロは素人の叩きなんて気にしてないと思うけど、そういう風潮を見てる子供たちはキーパーをやりたがらなくなるよね。
私はキーパーかっこいいと思います!
若い頃はメチャ反応良かったのになと思った。
年齢的なものだと思う。
そんな奴が、敢えてキーパーしてるから聞いてみたら、俺より飛べる奴いないしなあと言ってたっけ
叩いてる人がみんなGK経験者ではないし、仮にコメンテーターとか実況者が『防げた失点でしたねo(`・ω´・o)ドヤ』みたいなこと言ってても、実際にやってる人じゃないと…
一番かっこいいと思ってる。
好きな選手もキーパーが多い。
子供がサッカーやるならキーパーやらせたいな。
個人的にはDFのほうがいろいろ難しいと思う。
野球なら、ピッチャーが打たれらゃ叩かれ、バッター打たなきゃ叩かれ
プロで日本代表の守護神としてがんばったけど正直衰えたプレーが多く失点につながったのは事実。
でも起用は監督の責任。
でもあの時点で残りの2人には国際試合本番での経験が少なく川島に頼るしかなかったのかもしれない
でもそれは前監督や協会の責任。
個人の責任ではないと思う。
あのポジションに立って見える景色は絶景だよ!
全部が見渡せるからね!自分以外のプレイヤーが全員見えてる訳だからもちろん指示を出すのも1番多い。その分頭をかなり使う。簡単なポジションじゃない。まぁみんなやってみればわかる。
個人能力例えばパンチングやキャッチング能力等は非常に重要だが、それ以外の能力もきちんと見てあげないといけません。
ゴールキーパーになれなかった人がフォワードやるとかね。
その辺の文化が変わらない限り、世界を代表するゴールキーパーは難しいのでは?
小学生の頃キーパーは運動できない人がよくやってる人もいてキーパーを軽視してる人もいますがもっとキーパーの責任感、実は高い技術がいるっていう魅力が伝われば子供たちは興味を持つかなあと思います。
川島選手は、この4試合見てましたが明らかにキャッチングが少ない。
代わりに、パンチングが多かったですね。
ディフェンダーとしては、相手に寄せてもパンチングの多いキーパーでは弾いた後のボールにも詰めないといけなくなるので守備が難しい。
川島選手は、ヨーロッパのチームでも同じ事を言われてたよね。
ワールドカップで優勝してる国っていつもゴールキーパーが凄いもの
そこが観てる人には不安だったのではないかな?
若くていきのいいキーパーならあまり叩かれなかった気もする。
それにミスと言うよりも全体的なクイックネス、反射神経に明らかな衰退が見られる。
経験優先と言えばそれまでだが、単純なフィジカル的な要素で言えばテストマッチの中村航輔が1番だったと思う。
まぁ、結果4試合7失点で批判されない方が異常だと思うよ。
しかもDFラインはマーク外されるシーンは目立ったものの、全体としてはそこそこ出来てた訳だし。今回はGK批判に繋がるのはしょうがないことだと思う。
このGKなら止めてくれる止めてくれ的な
過去の川島ならあったと思いますけど
あきらかにパフォーマンスが落ちてましたよ
現に川島はミスが多かった
外国メディアでも川島は散々な評価だよ
ただ単に川島が不甲斐なかった。それだけですよ。今回のW杯観てたらそうなるでしょ。W杯前からですけどね。
コロンビア戦とベルギー戦の1点目もやはり反応の遅れとポジションミスです。
川島の代えがきくGKがいなかったという状況が悪いだけの話。
GKを軽視してたJFAのツケだね!
日本以上に叩かれると思うけど。
それだけ責任を背負ったポジションだと思うけど。
さすがに今回は大事な場面でミスが目立ったからね。
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